健康編

冬眠について(12/23UP)

ハムスターの冬眠についてのメカニズムはまだハッキリしたことがわかっていない。何となく私の中
では、体力の落ちた個体、若しくは病気で衰弱した個体が同じ飼育条件下でも冬眠を
引き起こすような気がします。もちろん、健康な個体でも気温が5度を切ったり、適切な飼育
がなされていなければ冬眠に至るケースもあるようです。

飼っているハムスターが突然死んだように(見た目では完全に死んでいるように見えるらしい)
なったら、この時期はとりあえず、冬眠を疑った方が良い。見分け方はハムスターの死体
(と思われるもの)を)じっくり観察すること。冬眠とは体温をギリギリまで落として、心拍数も
かなり落とします。冬眠と死の明らかな違いは冬眠では死後硬直が起こらないこと。
本当に死んでしまったハムスターは死後硬直が始まりますが(季節によっても時間は異なる)
冬眠ハムスターの体は時間が経っても冷たいけれど柔らかい。それを見逃して埋葬してしまっ
たら、間違いなく死んでしまいます。人肌、若しくは洗面器にお湯を張って、ハムスターが
濡れないように浮かべたり、ドライヤーで遠くから温風を送って、徐々に覚醒させていきます。
間違っても、急激にストーブの前で温めたりしないでください。急激な体温変化は心臓に
多大な負担をかけますので。心拍、意識も戻ってきたら、お湯で薄めたはちみつ、ポカリ
スェット、フルーツジュースなどを少し温めたものを与えてみます。(少し糖分が入っていた方が
よい)覚醒したら普通の食事で大丈夫ですが、暫く巣箱だけでも温めるなど特別な配慮が
必要になってきます。

 

神経麻痺の秘密

ポテトの足は結局、レントゲン検査の結果、骨折でも膝の関節炎でも無い事がわかった。足
のびっこは判らなくなったものの、腰から下に痙攣が見られるようになってきた。寝起きなど
に腰からきゅっと曲げ、人間が倒立しようとするように足をあげ転がってしまう。ひどいときは
2度、3度と繰り返されトイレまでたどり着くと言うありさまだ。当の本人に痛みは無い様で、
相変わらず回し車は回している。骨折、捻挫、関節炎で無いとすると、いったいポテトに何が
起こったかと言うと、これもはっきりしない話だが、考えられる事は先天的な神経麻痺、循環
器障害、血液の循環障害、アレルギー、などだ。ハムスターの場合、細かい神経の検査は
中々難しく、原因を突き止めるのはほぼ無理だと言っても過言ではない。
ポテトの転がる姿を見ながら、『この子は一生このままの姿なんだ・・・』と思いかなり落ち込ん
だが、普段は元気で、普通に生活しているので、今できる限りのことをしてあげようと、
考え直し、生活全般から見直すことにした。まず、神経の活性化を図るために『アリナミンA』
を飲み水に混ぜた。アレルギーと言う線も捨てられないので巣材からチップとワラを取り去り
まずはペットシーツから初め、次は砂で飼育してみようと思う。
ペレットも今あげているものから、新しいものに替えた。もしかしてペレットの中にアレルギー
を起こすものが含まれているのかもしれない。こうして不安な材料を一つずつ削除していく
事で、ひょっとして良くなるかもしれないからだ。例え良くならないにしても、後悔だけはする事
が無いようにできる限りの事はして行こうと思う。麻痺が起こっていても、ポテトはポテト、
私のかわいいハムスターに変わりは無いのだから・・・。(3/16)

 

骨折、捻挫、関節炎の秘密編

ポテトが足を引きずるようになったのはある日突然の事。冬の間はアクリルケースで暮らして
いるポテトには縁の無い事だと思っていた。ところが、2日経っても、3日経っても、ポテトの
びっこは治らない。これは骨折か、捻挫だろうと獣医さんに行く事にした。
電話では『例え折れていたとしても何もしないのが一番ですよ』との先生のお言葉・・・。
しかし、痛みがあるようなら消炎剤が必要なので見せにきてくださいと言う事だった。
つまり、ハムスターの場合は骨が細くても、回りの筋肉がしっかりとついているから、筋肉が
ギブスの代わりをしていつのまにか治っている事も多いそうだ。ただし、これは外傷がない
場合で、骨折していて骨が見えているような場合は手術のほうが早く治るらしい。
ハムスターの場合、痛みや、少しでも気になる所があると齧ってしまうので、そういった場合
は早めの対処が必要である。ポテトの場合、関節炎も考えられた。彼は回し車が大のお気に
入りで、一晩中回している事も珍しくない。足の関節が腫れているのかもしれない。
骨折は無さそうだったので、一安心したが、何で足を引きずるかがいまいち定かではない。
レントゲンを撮って確認すると言う手もあるが、それをしたところで治療法は安静のみ、
なのである。骨折、捻挫、関節炎を同じ項目に載せたのも、どれになっても治療法は
狭いケージに引越しさせ、回し車を取り、運動の制限をするからである。
例え、テーピングをしても、ギブスをはめても大人しくつけたままにしているとも思えないので
静かに過ごさせるのが一番だろう。しかし、それが一番難しかったりする。

※ただし、これは四肢の話であって、腰の骨折、打撲による歩行困難とは違います。
腰の骨折だと、後ろ足がだらーーんとなり、腰が抜けたような状態になるので、
痛めた部分がどこか?ということを確かめると安心できます。(2/28)

 

さよならハムちゃん

ハムスターの寿命は約2〜3年。腫瘍、病気などでもっと早くにお別れがやってくる事もありま
す。それはとっても悲しい出来事で、今まで元気だったハム達が自分の巣箱に餌を貯めた
まま、旅立ってしまうと言う事も良くある話です。誰しも、覚悟と言うものは中々できないもので
病気で長く患っていても、早くお迎えがくればよいと思う人はいない筈。しばらくはぽっかり心
の中に穴が開いたような気持ちになる事は仕方の無い事だと思います。
ママハムも最初に飼っていた『ちびちび』を原因不明の病気で亡くしたときには、茫然自失状
態で、『悔やみ』『悲しみ』そして、もうこんなに悲しい思いをするくらいなら2度と飼わないと
さえ思いました。その時、我が家に居たのは、つがいで飼っていた、『ぶぶ』で、この子は
後に、キャンベルだったと言うことがわかった子ですが、中々慣れハムにならなかった子でし
た。ぶぶに接するうちにあんなに、慣れないハムだったのが、日増しに慣れハムに変わって
行き、愛情と言うものは動物にでもちゃんと伝わるものだと言う事が体で感じる事ができた
のです。そうするうちに、ここで私がハム飼いを放棄したらちびちびの死は無駄なものに
なってしまう・・・と考え、新しいハムをお迎えしました。ちびちびの死から1ヶ月後の事です。
愛するハムを失って悲しいのは誰しも同じこと。その時悲しいからハムは飼わないではなく、
その子の死を乗り越える為にも、無駄にしないためにも、
『ハムスターの悲しみはハムスター
で癒す』が私のポリシーになりました。新しいハムをお迎えするのも、もう悲しいから飼わない
のも、飼い主さんが決める事だけど、せめて無くなったハムちゃんの死だけは無駄にしない
ように心から祈っている。思い出、そして思い出す事も亡くなった小さな命への供養だと
思うから・・・。

 

 

脂肪腫・いぼ


この写真はタンの耳の入り口にできたいぼの写真である。軽い吸引麻酔だけで、はさみで切
りとることができた。その後の出血もなく、再発もない。
こう言った、できものは脂肪分の多い食事をとっているハムにはできやすいそうだ。
タンは何よりひまわりの種がお気に入りで、真っ先に平らげる。体つきも他のジャンガリアン
に比べ、太いし、大きい。1歳を迎えて腫瘍ができやすいお年頃になったタンにはひまわりの
種は最小限にしかあげられない。

 

寄生虫・ぎょうちゅう

ハムスターのお腹の中には結構寄生虫がいる事がある。何も悪さをせずに気が付かない場
合いもあるが、体調の崩れた時などに急激に数が増え、軟便、体重減少、食欲不振などの
症状を引き起こすのでこのような症状があればまず、獣医さんに行って検便(とれたての
フンを乾燥しないように持っていく)してもらえば明らかになる。(新たな情報として活性化した
原虫は下痢便の中に良く出てくるらしい)。
しかし、現在病院で処方される薬には良い腸内細菌まで殺してしまう効果もあわせ
持っているため、その隙間から悪性の細菌が繁殖し、細菌性の下痢になりやすいのだ。
我が家で前に飼っていたミッキーもそうだったし、今いるポテトも軟便で私は悩み、
ゴールデン歴が長いハム友さんに相談した所
早速検便をすすめられ、彼女からも色々教わった。ハムスターの場合母子感染も多く、
離乳食がわりに母親のフンを口にした子ハムに移ってしまうケースが多いそうである。
だからと言って、ハムスターの子育てを人間が替われるわけがないので、どうしようもない
ことなのだが・・・。結局ポテトの場合、検便の結果軟便を引き起こすような悪い虫はみつか
らなかったのだが、お腹の調子が良くならないので整腸剤を飲んで様子を見ている最中に
ある日、フンから糸のようなものが飛び出しているのが見えた。ポテトに関しては長毛と言う
こともあり、毛玉がどのくらいでているのか気になって毎晩必ずフンチェックをしていた。
糸のようなものは動いてこそいなかったが、どこからみても怪しい虫・・・。これは・・・?
早速、獣医さんに持っていったところ、ぎょうちゅうであることが判明した。
今まで、霧の中を歩くようにさまよってきた、ポテトの軟便。ポテトが100グラム前後で体重
が止まっているのも、軟便なのも、これで理由がはっきりわかった。かといってこれでポテト
の軟便が治るかどうか?は定かではないが、1つでも原因の一部が取り除かれた事は
間違いないだろう。現在ポテトは駆虫の最中で、薬を飲んだ後3日間はフンの中に必ずと
言って良いほど虫が排泄されていた。こんなにいたんじゃ大きくなれないわけだ・・・。と
変な方向から感心してしまう。駆虫にはほぼ1ヶ月がかかる。親には効いても、卵には効か
ないので、卵が親に成長したらまた薬を飲むのだ。
そういった意味からフンを知る。ということはとても大切な事で、獣医さんはフンから何を
どのくらい食べているか、栄養の状態はどうか?と言った事まで顕微鏡検査でわかります。
疑わしい症状が出たら、検便をおすすめします。

 

良性腫瘍


左がチーズの腫瘍、右はうすさんちのぼくちゃんの腫瘍。切り開いて中を確認した後の写真。

これはゴールデンハムスター・チーズから摘出された良性だと思われる腫瘍の写真。
首の下から肩にかけてかなりの膨らみになっていた。指で触ると丸っこいこりっとした感触
が指先に伝わった。獣医さんに連れて行くと早速手術をしましょうと言う事になり、3日後に
手術は行われた。先生は『癒着もないし、簡単な手術で終わるだろう』と言う事だったが、
いざ切って見るとかなり奥まで伸びている事がわかった。途中何度も麻酔を嗅がせなおして
手術は30分くらいで終了した。この後大変な事が起きた。
術後は静かにしておいた方が良いと思い、餌箱から餌が減っている事を確認し、食欲も
有るから・・・と安心していた。ところが、抜糸も近づく頃どうも元気の無いチーズがいた。
ちゃんと食べているはずなのに・・・と思い小屋を開けてみると餌箱から持ち込んだ餌を
溜め込んでいた。傷口の化膿ばかりに気をとられて餌の食べ具合をきちんと見ていなかっ
たことに気が付いた。その間もペットミルクやチーズなどは抱いて与えていたが、硬いペレ
ットや種はほとんど口がつけられた様子は無かった。お腹を触ってみると心なしか腫れてい
た。術後のストレスから餌を食べられなくなり、いざストレスも消えてご飯を食べられるように
なった頃には歯が伸び、水も飲めない状態になっていた。食べない、飲めない事により、
血糖値が下がり、動かない胃袋はガスが溜まってお腹がパンパンに腫れてきた。
もう、こうなったら手の施しようが無い。手術は簡単なもので摘出できたが、その後の管理
が悪くて大切な命を失う事になった最悪のケースだった。
ハムスターにとって簡単な手術と言うのは存在しないと思う。体が小さいだけストレスも多い
筈だ。手術と言うのはその後の管理も含めてすべてに気を使わなくてはいけない。
腫瘍が取れたから・・・と言って安心していると最悪の事態になるので気をつけて欲しい。

 

悪性腫瘍編

ハムスターにできやすい病気の一つです。1歳過ぎた頃から
でき始めるケースが一番多いようですが、中には1歳前にできる
こともあります。場所としてはお腹、背中、手、足、耳の中、
どこにでも・・・といったほうがいいのかもしれません。
我が家のハムで一番ひどかったのが耳の中にできた腫瘍で
最初は耳から少しはみ出ている程度だったのですが、その腫瘍は
耳の中から脳まで達していて、手術はとてもできる状態ではありませんでした。
亡くなったあと、摘出手術を受けて腫瘍の中身を確認しましたが、悪性でしかも
脳の奥深くまで入り込んでいてとても大きな腫瘍でした。
腫瘍の特徴として触ってみて表面がつるつるしていて丸っこいものが良性の場合が
多く、ぼこぼこしていて形が不揃いなものは悪性の場合が多いそうです。
手で触ってみて良性か悪性かを判断する材料にはなりますが、それがすべてでは
ありません。ハムスターの場合血液検査ができません。ガンかどうかを判断する
には血液検査が一番なのですが、検査のために必要な血液をとってしまうとハムスター
の1匹分の血液が必要となってくるので、そのハムスターがガンであるかどうかを
血液で知るのは難しい事と言えるでしょう。ただ、悪性の腫瘍だからと言っても寿命
近くまで生きるハムスターもいますし、良性でも早くに亡くなってしまうハムもいます。
飼い主としては、手術をするか投薬で様子を見るか迷うところなのですが、結果的には
飼い主さんの決める事だと思います。どうしたほうが良いという答えは中々見つかり
ません。前にこう言った獣医さんがいました。『ハムスターは単価が安い、だから手術
に1万も2万もかかると誰も手術を受けなくなる、そうすると助かる命も助けられない』
確かにそうなんです。今でも手術に対してはものすごく消極的な獣医さんが多いのも
事実です。手術自体はものすごく大変なことなんですよね。ガンなんかではものすごく
細い血管をつないだりする精密な作業も要するわけだから腕も、コストも当然かかってくる
そうなると、手術と言う選択肢が必ずしも正しい選択にはならない場合もあります。
小さなハムスターにとって、莫大なストレスを感じる事でしょう。ハムスターの手術を決断
する材料として、私はまず『ハムの年齢』『健康状態』などを目安に信頼できる獣医さんと
とことん話し合います。手術のリスクも含めて・・・。それで手術をするかどうかを決めます。
手術を受けないのも一つの選択肢と言えるでしょう。そんな場合は余命残されたハムスター
のために何がしてあげられるか?好きなものを食べさせてあげて快適に生活できるように
お手伝いしてあげるのも飼い主さんの役目だと思います。

 

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